ワインに合わせるところから始まる、私たちのパンづくり
りんごを赤ワインに漬けたアップルパイ。赤ワインビネガーを効かせた、アンチョビときのこのパン。アンチョビやトリュフオイルといった料理の食材を、そのままパンに持ち込みます。私たちが商品開発の中心に置いているのは、ワインやビールに合うパンです。何と一緒に食べていただくかを決めてから考えるので、こうしたつくり方になります。もちろん、毎日の食卓のための食パンも焼いています。
商品にする基準は3つあります。味、素材、見た目です。生地は添加物に頼らずにつくり、食パンの小麦は国産100%。日持ちは短くなりますが、そこは譲りません。そこへ料理の要素を重ね、最後に見た目を整えます。一目見て食べたいと思えないものは、味が良くても商品にはしません。3つが揃ってはじめて、店に並びます。
店内にはワインセラーを構え、フランスを中心としたナチュールワインを揃えています。パンの味に合わせて醸造所に依頼した、私たちだけのクラフトビールもあります。パンを焼き、合わせる一杯まで揃えておく。そこまでやって、ようやくこの店の商品になります。
売り場が増えるほど、任される場所も増えていく
創業は2022年。住宅街の小さなベーカリーとして始まりました。SNSのフォロワーも1万人を超え、「伸びるモチモチメンタイフランス」のように、投稿をきっかけに広がった商品もあります。今では、雨の日でも遠くから買いに来てくださる方もいます。
最近では、百貨店の催事にもお声がけいただくようになりました。それだけではなく、百貨店や商業施設から、常設での出店のお話もいただいています。料理の要素が入っていて、見た目にも惹かれるパン。私たちが積み上げてきたものが、そのまま求められています。
広げていける場所は、まだ残っています。ここから先に必要なのは、人です。売り場が増えれば、任される場所もその分だけ増えていきます。新しい店の立ち上げに関わる機会も出てくるはずです。力をつけた方であれば、3年から5年で役職に就く道もありますし、そこから経営に近い場所へ進む道もあります。まだまだ少数精鋭でやっている分、一人が受け持つ範囲は広いです。だからこそ、これから加わる方の前には、チャンスがいくつも並んでいます。
日本のパン職人の技術を、海の向こうへ
以前、グアムの飲食店から連絡をいただきました。SNSで私たちのパンを見つけ、来日した際に食べて、つくり方を教えてほしいと。代表と製造チーフの2人で現地へ行き、レシピをお伝えして、コンサルティングをしてきました。今もお付き合いは続いています。
日本のパン職人の技術は、世界でも指折りだと考えています。それなのに、寿司職人ほどには海外で知られていません。私たちはこの技術を、ひとつの文化として持ち出したいと思っています。見据えているのは、シンガポール、ベトナム、マレーシア。とりわけベトナムは、フランスパンを食べ慣れていてワインの文化も根づいています。日本の製品やブランドへの信頼も厚く、私たちの強みが伝わりやすい場所です。
海外へ出ていくということは、そこで働く機会も生まれるということです。グアムへ行ったのは代表と製造チーフの2人でしたが、機会が増えれば、行く人も増えていきます。現地で教える側に回ることもあります。パン職人として、なかなかできない経験になるはずです。
最後にたどり着きたいのは、店名の由来であるニューヨーク・マンハッタンです。その景色を、一緒に見に行きませんか。
