AI・ロボット技術の普及で、定型的なルーチンワークや単純作業が次々と自動化されています。そんな雇用の代替えが進む社会において、料理人やサービススタッフは今後どうなっていくのだろうと、不安や疑問に感じられる人も少なくないのではないでしょうか。
飲食業界は、感性や体験価値が大きくものをいう世界
私が考える料理人やサービススタッフは、顧客の期待を超える「おいしさ」を追求したり、「究極のおもてなし」を生み出したりするクリエイティブな仕事。感性や体験価値が大きくものをいう世界ですので、AIやロボットなどのテクノロジーが介在しても、創造性やホスピタリティ、「おいしさ」の先にある感動を創り出すための料理人の五感は何ものにも代えられません。
円居グループの事業の核となるフランス料理は、職人技や創作性の高さから「マニュアル化が難しい」と言われてきた分野です。また、イレギュラーな対応が発生し、お客様自身が気づいていない望みを先回りして叶えるような「究極のおもてなし」を生み出すサービススタッフは、料理人と同様、マニュアル化が難しいクリエイティブな仕事です。
おいしさを追求しながら、社員の負荷を減らす
「本当にいいもの」を生み出そうとすると、料理人であれば、食材・仕込み・調理技術など、すべてにおいて徹底したこだわりが求められるので、どうしても手間と時間と費用がかかってしまいます。その一方で労働時間の削減は、現在の日本社会において取り組むべき重要なテーマのひとつ。おいしさを追求しながら、社員の負荷を減らし、安定した収益力を維持しながら、社員が将来に夢をもてる職場にするにはどうすればいいのか。100年企業を目指す私たちは、その課題に向けて目標を定め、試行錯誤を重ねながら日々向き合っています。
調理技術と積み重ねてきた経験が最大の強み
私たちの強みは60年以上に亘り培ってきた調理技術と多様なチャレンジを通じて積み重ねてきた経験の多さです。経営者全員(3兄弟)が料理人でフランス留学の経験をもち、フランス料理に携わる第一線級のプロや京都経済界、ホテル業界など、様々な方面にネットワークをもち、今後の事業展開の武器となる人脈をあちこちに築いているのも大きな強みのひとつです。長年に亘る実績や業界全体を牽引しようとする様々な取り組みが評価され、新たなビジネスプラットフォームを構築する挑戦の機会がここ数年で一気に拡大しています。
グループをあげて、食とテクノロジーの融合を推進
洋食、フレンチなどのレストラン事業に加え、業務委託によるホテル事業への参入や「大きな厨房」と位置付けられる自社ファクトリーでのものづくりの推進などはそのひとつ。パンデミック発生の際は、フランス食文化の中心にあるハム、ソーセージ、パテ、テリーヌ、リエットなどの「シャルキュトリ」を新事業としてオープン。新たな経営の核となる事業を誕生させました。こういった取り組みを成功に導くため、私たちは食とテクノロジーの融合を推進。単に人の「作業」を機械に置き換えるのではなく、最新のテクノロジーを味方につけることで社員の負荷を減らし、食の安全や効率化、持続可能性を追求。より「創造的な料理」や「究極のおもてなし」を生み出せる環境を整えようとしています。
「夢のもてるレストラングループ」を目指す
新事業や新たな拠点の創出は、円居グループの成長を後押しするだけでなく、一流の料理人を目指す人たちへの投資や、社員の多様性に対応できる働き方も創出しています。「食をつくり、食の場を演出することで人を元気にする。また働く人たちにとって、そこがスキルアップの場であってほしい」。そんな創業者の想いを引き継ぎながら、「夢のもてるレストラングループ」を目指していきます。
「おいしさ」を超える感動は人でしかつくれない
円居グループは「おいしいもの」をつくり続けるという「揺らぐことのない根っこ」をもちながらも、過去の成功体験に固執することなく、常に変化し続けることに重きをおく会社です。テクノロジーの力を借り、業務内容を「作業」から「創造」へと大きくシフトさせていくことで、今後ますます活躍の場を広げていきます。AIやロボット技術が普及しても、「おいしさ」を超える感動は人でしかつくれません。「料理業界を変えたい」といった壮大な夢だけでなく、各々が大切にする「小さな夢」も歓迎しますので、私たちと一緒に自己実現に向けた一歩を踏み出しませんか。
株式会社 円居 代表取締役社長 伊藤 文彰
フランス農事功労賞協会 副会長/クラブアトラス事務局長/日本シャルキュトリ協会 副会長/日本エスコフィエ協会 副会長/アミティエグルマンド 副会長/トックブランシュ国際倶楽部 会員/京都フランス料理研究会 会員
